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オレンジ色の淡い夕焼けが、二人しかいないがらりとした教室の窓にうつる。
「あのさ…前から宮咲の事気になってたんだ」
教室の壁に寄りか掛かり、照れながら呟く男子生徒の前には、ポカンとした表情の私。
一つだけ開いていた窓から秋の涼しい風が入る。
男子生徒は、伏せがちだった顔をあげてーー
「よかったら、俺と付き合ってくれないかな?」
赤くなった顔を更に赤くして、返事はいつでもいいからと付け足して、教室を出て行った。
私だけになった教室の外からは、グラウンドにいる野球部の気合の入った掛け声と、廊下から聞こえてくる2,3人の男子の笑い声が聞こえた。
なんだ…さっきの聞いてた人いたのね…
ヒューヒューと茶化している声が聞こえなくなった頃教室を出て、ポカンとしたまま廊下を歩く。
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