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「あ゛~、暇だ~」
「うっせぇ、黙ってレポートかけ」
「俺は終わったっつ~の」
彼らは、青葉大学の三回生、歴史学科専攻の友人達である。暇だと言っていた方が、加藤孝治。それに反応したのが佐々木和哉である。二人とも、特技は格闘術。荒事になれている上に、現代格闘術サークルの創設者だ
「はいお疲れさん、レポート、確かに受け取ったよ」
「幸崎教授、この伝承はどう思いますか?」
「オモイカネの贄・・・赤崎村の話か?知力に優れた神だったオモイカネが、そこの村人に腹を立て、毎年、山奥に紛れ込んだ者を、一人連れ去り、異形の者にすると言う話だな?事実か解らんが、そういう伝承は確かにある」
加藤が書いたレポートを幸崎教授は改めて見直して
「まあ、伝承は伝承だ。本当かどうかは分からんがな」
と笑いながら研究室をあとにした。時刻はすでに5時を回っていた。
午後6時
「おい佐々木、今から飲みに行こうぜ、店長の店に」
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