第一章

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そのかわり、上からのクレームやら何やらを全て彼が受け持つ事になり、上層部に出頭する事が多い。お陰で、超過勤務で、寝るときの睡眠薬は必須である。なおかつ、年も若いうちの昇格なので、同期には、尊敬と妬みな眼差しで見られるストレスもある為、最近はため息が多くなったようだ。 ふと、内線がなった。進藤が手に取り返答をする。 「はい、こちら諜報部部長進藤・・・」 『進藤三等陸佐、今すぐ、官舎、基地長室に出頭したまえ』 「・・・了解・・・」 ガチャリと、受話器を置く音が響いた。先ほどの一等陸尉、坂上幸助が近寄って、進藤に話しかけた。 「また呼び出しですか?」 「ああ・・・骨が折れるよ・・・どうせ愚痴を垂れ流すだけなのに・・・」 進藤は席を立ち、官舎の基地長室に向かった。 基地長室前 ノックをして入り込む 「失礼します。進藤和平三等陸佐、ただいま出頭しました」
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