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「んじゃ、俺A組だから!じゃーな、マンガン!お互い上手くやろーぜ。可愛い子居たら紹介しろよ!
…と、おはよー!これからよろしくなー!」
背の高い茶髪の少年が笑いながら入ってきた。
「彼は?」
「えーと…オキシジェン。総評するとウザさに定評があるらしい。」
「へ、へー…。」
同じタイミングで入ってきた男の子に馴れ馴れしく話かけ、嫌な顔されてるオキシを見てハイドは苦笑いをした。
「あ、ちなみにオキシの隣の席の子はニトロゲン。趣味は黒魔術だって。」
「えー…。」
その時、ハイドはいきなり誰かに肩を抱かれた。
振り向くと、オキシだった。
「初めましてー、俺オキシジェン!よろしくー!」
「俺はハイドでこっちはリッチー!リッチーすごいんだよ!みんなのデータ持ってるの!」
「え、何それ?ハッカーなのか?」
「ちゃんと正式ルートだから…って勝手に明日香に触らないで!」
リッチーが慌ててパソコンについたオキシの手垢を拭いている時、二人の男女が教室に入ってきた。
二人共よく似た顔をしており、かなりの美人だ。
だが、女性の方は少々性格がキツそうな印象を受ける。
「わー、キレイな子ー。」
「お、タイプかも。結構胸あるし。」
「女の子の方が…アルゴン。男の子の方がヘリウムだね。二人はイトコ同士なんだ。」
「へー、マジでデータすごいんだな。」
オキシがヘラヘラ笑う頃、更にクラスメイトは増えていった。
「あら、此処が教室みたい…。兄さんは隣ね。えぇ、大丈夫よ。…ふふ、兄さんは心配性ね。また後で。」
ミステリアスな雰囲気を纏う小柄な少女が入ってきた。
「わぁ、すごく可愛い…!」
「アヤナミ系キタ━━━(゚∀゚)━━━!!!」
リッチーは密かにテンションを上げている脇で、ボロンがその少女を見て胸をときめかせたことなど誰も気に留めなかった。
「…はっ、取り乱したごめん。僕のデータによると、このクラスには女の子が4人でさ。サキ様系、アヤナミ系、ムギちゃん系、サツキ系が居るんだ。」
「え、それ全部人の名前?」
「あぁごめん。高飛車とミステリアスとお嬢様と元気っ娘のこと。
…あ、ちなみに彼女はシリコンって名前だけど周りには『ケイちゃん』って呼ばれてるらしい。」
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