第001話

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「そんな……じゃあこのチームはどうなるのさ。 折角、この前の草野球大会で優勝できるまでになったのに」 肩を震わせながら口を開いたのは、月島 徹(つきしま とおる)。 結成初期のメンバーで、チームに対する思い入れは彼が一番強いといっても過言ではない。 「ああそうだ、こんなことが許されるはずがない……タイタンズと直接話をしないと。」 「でもよ、あいつら現にここにいないんだ。 要するにスターライツを捨ててプロの二軍と契約を結んだってことじゃないのか?」 黒田 敏行(くろだ としゆき)。一番最後にチームに入った。だからという訳ではないが、あまり練習に来ない。 ……そして今の発言のように、チームのムードを悪くすることもしばしばある。 「黒田、そんな言い方よせ。 だが書置き一つないのは異常だ……少なくとも隼人や空哉はスターライツの初期メンバーだ。 あいつらがチームを捨てるなんてことは考えたくない」 「輝……」image=386403652.jpg
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