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それから俺はコトリと一緒に家路についた。
いつもなら無茶な内容で突っかかって来るコトリも大人しい。
「…あいつら、おとんと敵対してる組のやつらやわ」
並んで歩いていると、コトリが語りだした。
「うちを誘拐しても、おとんは簡単には動かんのにね。アホやわ」
コトリは関の事と「おとん」と呼ぶ。
関西弁での父親の意味らしい。
それと反対して、母親は「おかん」と呼ぶ。
「…そんな事、ナイ」
コトリの言葉を俺は否定した。
関と行動を共にする事も増えてきた俺は、家族の事を楽しそうに話す関を知っている。
中でも、コトリは一番関に似ているらしくおてんばだが、溺愛していた。
「何も知らんくせに…」
コトリの、大人びた横顔に俺は何も言えなかった。
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