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居間へ行くと、テーブルの上にホットプレートを置いてホットケーキを焼いているヒヨリがいた。
「セイジ君もうがい手洗いね~」
既に何枚ものホットケーキが出来あがっている。
「ジュースとお皿取ってくる~」
コトリが率先してお手伝いをする。
俺はその間に言われたうがいと手洗いをしてきた。
居間に戻ると、コトリは先ほどの出来事をヒヨリに報告せず学校であった事を楽しく話していた。
「コトリ、さっきの」
「バターとはちみつどっちがいい!?」
俺の言葉を遮ってコトリが大きな声を出す。
「それとも、両方!?」
コトリが俺にホットケーキの載ったお皿を差し出しながら言う。
その目は鋭く俺を睨む。
先ほどの事は、言うなと言う事か。
「…両方」
「贅沢やな!取って来るわ!座っとき!」
コトリに言われて俺はテーブルのわきに座った。
「たくさんあるからね~」
俺たちのアイコンタクトには全く気付かずにヒヨリは一生懸命ホットケーキを焼いていた…
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