プロローグ

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――深い深い。 ――暗い暗い。 それは、どこかの森の中。 人の気配など一切なく、無造作に伸び狂った幹や枝は、上空に存在する満月の光さえ侵入を許さない。 闇夜だけが支配するそこは、異世界と言っても過言ではなかった。
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