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儚く終わった、儚い初恋──…
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以来、要は今まで以上に、勉強も部活も頑張った。
下の中だった成績が中の上ほどにまであがり、なんとなく入ったバスケも、3年生最後の大会ではレギュラーに選ばれた。
思い切り走って、ボールを触っている間は、真広のことを忘れられた。
でも、運命なのかな。
もう一度、真広と同じ学校に通えるなんて。
合格発表で再会した要と真広。
真広は、3年間でものすごく大人っぽくなった。
ポニーテールだったふわふわの髪は、緩く結ばれ肩からおろされていた。
背も少し伸びて、漆黒のパンプスが細く長い脚によく映えた。
要を見て、綺麗に微笑んだ真広は、本当に綺麗だったんだ。
「要!」
固まったままの要に手を振って駆け寄る真広。
「ま……ひろ…」
無理やり閉じ込めていた想いが、倍になってばさばさと溢れてくる。
蓋なんて意味がない。
封印はいとも簡単に、本人によって解かれてしまった。
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