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僕の赤色を
出し切った時
空っぽの
チューブみたいに
力突きて
倒れてる僕を、
お母さんは
マリア様みたいな
美しい笑顔を
向けた
天窓から
落ちる光を
背負った
お母さんは、
後光が
差している
みたいだった
有難う…
そう 呟いて
僕の手を
優しく握る
涙ぐみながら
肩を震わせ
僕の手をなぜる
―――【疼く】―――
僕が求めた愛――――
―【疼く】―――――
――欲しかった優しさ
お母さん……
意識が
遠のく僕は
必死に最後
―ひたすらに求めた―
――――生き水を得た
魚みたいに―――――
お母さん
僕は
ずっとお母さんに
こうやって………
握られた手に
力を込める、
――そして眠り行く
僕に
聖母は【子守唄】を
囁いた………
『天使に産まなくて
良かった
あの世から
飛んで
帰ってこれないから』
E N D🎩
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