紫集院曜介

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『俺ね、都内の中堅商社に勤めてるんだけど。あ、これ名刺』 『あ、どっどうも(この人…ぶ、部長!?)』 『その気あるなら電話して。面接セッティングしてあげるから。…でも、キミを取るどうかは面接の結果次第だけどね』 ドラマの様に事が進んで俺の頭は軽くパニックだ。 『じゃあそろそろ昼休み終わるから俺は行くよ。ごちそうさま』 『……あ、ありがとうございますっ!!』 それがきっかけで俺はこの会社にいる。 面接は内容もほとんど覚えてないくらい緊張していて、自分を上手くアピール出来てたのかも分からない。 当時面接を担当していた上司に話を聞いたら 『自己アピールは最高だったけど、この子あがってるなーってすぐ分かったよ(笑)』 と笑われてしまった。 まあ今では“新人の星”なんて呼び名までつき、そんなこんなで俺はこうして仕事を貰える毎日を過ごしている。  
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