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「なんか、凄いね。同じ年じゃないみたい?…。 なんか、どうしてそんなにいろいろ分かるの? なんか、仙人のようだね。」 「仙人っ!」 あはは、とまた笑った。 「俺だって、いろいろあるしね。皆悩んでるよ。 友香ちゃん、は、まず、次の授業の前に、お友達に 『カラオケ行きたい』って言わなきゃね。」 「い、言えるかなあ」 「言えるよ。言わなきゃ言わなきゃって思わないようにね。」 「うん」 「ごめんね、授業、サボらせちゃって」 「はは、いいの。いいの。どうせ、出るつもりないし。」 「わ、たし、サボったの始めて…。」 「まぢめだね~~。」 「う゛。」 「余りまぢめって、かっこよくないよね」 「カッコイイじゃん、真面目。 俺は気付くと不真面目だから、できれば、真面目になりたいわ。」 「そうなの?」 「そっ、俺は、すぐに飽きちゃうし、そういうの直したいよ。」 「成瀬くんて、何でもできて、ってイメージがあるから、ダメなとこなんてないと思ってた。」 「誰だって、自分をダメって思うことあるよ。それは他人から、見たら、気にしなくていいことでもさ。 自分がダメって思っちゃうと自信なくなるよね」 「うん」 「俺だって、ダメって思うこと沢山だよ。」
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