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なんか、成瀬くんと話してると落ち着く。
それは、やっぱり、
屋上だからかな?
教室じゃ、きっと無理だったかも。
「あ!」
「何?」
「お弁当、そのままで来ちゃったよ」
「あはは、誰か片してくれてたら、いいな。」
「うん。」
しばらく、沈黙が続いた。けど、不思議。
喋らなきゃとか、余り考えなくていい。
心地好い沈黙。
「お!次。」
「え?何?びっくりした。急に。」
「体育だよね?1、2組合同でしょ?
男女別だけどっ。」
「あ、うん。」
「そういえば、成瀬くん、2組だね。」
「体育は、出るんだ。」
「うん、身体動かすの好きだからね。
女子は、今日何…?」
「な、んだろ?グランドで、なんかやるのかな?」
「グランドか、一緒だな。じゃ、ね。またね。
頑張ってね!」
成瀬くんは、立ち上がって、階段へ向かう。
「あ、ハンカチ。洗って返すね。
ありがとう。」
「いーえ、どういたしまして。
ハンカチ、いつでもいいよ。いつのか分かんねーのだし。」
成瀬くんは、長い手をヒラヒラさせて、いなくなった。
よし!カラオケ行きたい。って言うぞ。
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