第一席 尽きることのないもの

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すると鈴哉は、いつも気だるそうにしている顔を少し歪ませてこう言った。 「僕が治佳と関係を持っちゃうと犯罪になるんだけど」 治佳は何が可笑しかったのか分からないが笑い出していた。 それを鈴哉が怪訝そうに見つめる。 ほんの少しの間そうしていたが治佳が笑いを堪えながら口を開いた。 「今更なに言ってるの、俺達は今日や昨日始まった関係ではないし、それに・・・・・・・、 俺たちは、存在自体が罪である、怠惰と色欲、七つの大罪の内の2つなんだよ?」 鈴哉はいつもの気だるそうな表情に戻り、いつもの気だるそうな声で 「めんどくさいから、治佳の好きな様にすればいいよ・・・」 治佳は微笑みながら鈴哉へと近づく、そして耳元で 「そんなこと言って大丈夫なのかな? 俺は色欲・・・俺の欲が尽きることなんて、この先一生無いかもしれないんだよ?」 鈴哉の顔が一瞬くもった様に見えたが、すぐにいつもの気だるそうな顔へと戻った。 そして、聞き取れない程の小声で 「ぁぁ・・くそっ」 「馬鹿だなぁ鈴哉は・・・」 あとがきのようなもの→
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