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山本は事務所へ入り机にある電話から受話器を外して耳に当てると、保留ボタンを押した。
「もしもし、代わりました、山本です。どうしたんですか?事務所に電話なんて珍しい。」
と言いながら、近くの椅子に腰を下ろした。
電話の相手は学生時代にお世話になったの先輩で、なおかつこのガソリンスタンドの常連客でもある高橋洋だ。
すると高橋がしゃべりだしたようだ。
「えっ、どこでですか?……って、めちゃめちゃ近くじゃないですか。」
「わかりました。すぐ行きます。」
受話器を荒っぽく電話に置くと、近くにいた男に事情を話し2人で事務所を出て行った。
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