彼女目線

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赤い水溜まりが彼の身体を浸し、彼は私に刺されたところを懸命に止血しようとする。 多分、意識が薄れてきたと思うんだけど、彼の手がおぼつかない。 彼の周りある赤い水溜まりに好奇心で手をのばす。 肌触りはサラサラというか液体と感じさせる。 元が色白だから赤がとても良く映える。 なんて綺麗な色なのかしら 何かを連想させる、そんな色ね。 彼の肌も青白く変化していくのがわかる。 それに今の私と彼はお揃いのペイントをしている 白い肌に赤いペイントをあしらってる。 そうだ、この色は―… 『恋の色って、こんな色なんだろうね』 彼はこの私の言葉を聞いた後、頭を赤い水溜まりにつけた。 一応、問い掛けてみたけど反応はなかった。 彼が死んだ後、周りを見渡した。 周りは彼の作りあげた赤い水溜まりが広がっていた。 それを見て、綺麗だなんて思った私は―。 きっと、誰よりも狂っていた。
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