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残る場合は自衛隊に配属され、残らない場合は普通の一市民として生活するのである。
(2)
………そして………
「っ~~、やっと学校終わった~」
「お前どんだけ軍事演習楽しみにしてたんだよ(苦笑)」
龍平の言葉に突っ込む秀也、その間に控えめな中村麻希の姿があった。
傍目から見ればただの下校中の高校生だが、先刻からも解るように彼らはこれから軍事演習に向かうのだ。
そういえば、と秀也が話そうとしたときだった。
「お~い!」
遠くから、こちらを呼ぶ声が聞こえた。
見ると、二人組の男女がいた。
「ラズナ!アリーナ!」そう呼ばれた男女、岸下ラズナと、グレアム・アリーナは、三人の所へ駆け寄ってきた。
「どうだった?事前ブリーフィング?」
秀也が話し掛けた。
「それが……💧」
申し訳なさそうに男のほう、アリーナが口を開いた。
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