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あれから1ヶ月が過ぎ、お互いあまり意識しなくなっていたけど、香穂奈の気持ちまでは分からないけど、葵空は想像よりも遥かに深い傷を負っていた。
きっと一生治らない、一生背負って行かなければならない深いこの心の傷を、香穂奈は何て言うだろうか。
前よりも暗く、何事もマイナスに考えるようになっていた葵空に、救いの手を差し伸べてくれる人は居るのだろうか。
(もし居るならば、早く現れて欲しい。心の傷を、癒やして欲しい、助けて欲しい。)
(もう自分では、どうすることも出来ない。)
それが、葵空の心の叫びだった。
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