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葵空がお母さんのお腹の中にいたときにお母さんがそらを見た時、葵空も見て喜んでいるように動いていたらしい。
その次の日もそらを見ると動いていたらしい。
だからお母さんが
『この子は空のように広い心で空のようにのびのびと、葵(←あおい)きれいな心を持って欲しいと言う意味で「あおいそら」と書いて「葵空(←そら)」と名付けよう』
と決めた。
葵空が生まれてからもそらに興味を持って写真を撮るようになった。
香穂奈とつき合ってからも、ずっと写真を撮り続けて、気付けば2人で撮ったよりそらを撮った写真のほうが多くなっていた。
香穂奈には目もくれなくなり、上ばかり見上げてシャッターを押し続ける葵空。
そんな姿に気づき始めた香穂奈は寂しくなり、こんな言葉を告げたのだろう。
『そらと私、どっちが好き?』
そんなベタな言葉が、心に突き刺さった。
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