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「…お金なんて、いらないのよ」
ポツリと呟き、首のない男を蹴った。
「復讐はまだまだ終わらないわ…フフッ」
不気味に笑う女子…
その時
背後から気配を感じた。
「稔麿…?」
女子は振り向かずに問い掛けた。
「クスクス…よく分かったね」
そう言う男のほうに
女子はゆっくりと
振り向いた。
「これ、全部やったの?」
女子はコクンと頷いた。
「ふぅん…汚い奴等だね」
早く帰ろう?此処にいたら俺たちまで汚くなる…と言い、女子の腕を引いた。
そして二人は
暗闇へ消えていった。
男の名は
吉田 稔麿…
そして、女子の名は
白羽 莉亜…
莉亜は近ごろ京でよく出る
人斬りの犯人…
「紅蝶」
だった。
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