第一幕

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二人が徐々に近付くにつれ、血の臭いは強さを増し 人の数も多くなっていった。 「また『紅蝶』なんやろか?」 「恐ろしや、恐ろしや…」 「せやけど、紅蝶いうたら、えらい別嬪や言う噂もあるらしいで」 「紅蝶て女子なんか?!」 「いやぁ、それはないやろ…女子が人斬りやなんて有り得へんやろうし…」 「京もえらい物騒になってしもて…」 「娘が心配やわぁ…」 などと、話しているのが聞こえる。 「確かに最近は更に物騒になりましたよねぇ…」 「…………」 沖田は黙っていて 答えない土方に 土方さん?と尋ねた。 「…あぁっ;悪い悪い…考え事してた」 そんな土方に 沖田はぷくーっと頬を 膨らませ、ちゃんと聞いていて下さいよっ…と言った。 そして、沖田と土方は ある路地裏についた。 「うわぁ…すごいですねぇ!」 「チッ…かなり残酷だな」 首がない死体… 手足を切り落とされた死体… 腹部から横に深く切られた死体… 脳を一突きされた死体… どれも殺し方が残酷だった。 .
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