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二人が徐々に近付くにつれ、血の臭いは強さを増し
人の数も多くなっていった。
「また『紅蝶』なんやろか?」
「恐ろしや、恐ろしや…」
「せやけど、紅蝶いうたら、えらい別嬪や言う噂もあるらしいで」
「紅蝶て女子なんか?!」
「いやぁ、それはないやろ…女子が人斬りやなんて有り得へんやろうし…」
「京もえらい物騒になってしもて…」
「娘が心配やわぁ…」
などと、話しているのが聞こえる。
「確かに最近は更に物騒になりましたよねぇ…」
「…………」
沖田は黙っていて
答えない土方に
土方さん?と尋ねた。
「…あぁっ;悪い悪い…考え事してた」
そんな土方に
沖田はぷくーっと頬を
膨らませ、ちゃんと聞いていて下さいよっ…と言った。
そして、沖田と土方は
ある路地裏についた。
「うわぁ…すごいですねぇ!」
「チッ…かなり残酷だな」
首がない死体…
手足を切り落とされた死体…
腹部から横に深く切られた死体…
脳を一突きされた死体…
どれも殺し方が残酷だった。
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