悲しさと孤独

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「世界を、なぁに?」 唐突に質問する女の声が聞こえた。 視線をその声がする方向へずらした瞬間、視界が真っ暗になる。 「また、お得意の目隠しか…?」 毎日同じような事をされると人間、呆れてくるものだ。 現に俺はそうなのだから。 「べ、べっ別に得意じゃないもんッ!!」 指が目にいいかんじに食い込んでいるのがわかる。 だって痛いもの!! 「い、痛いからっ!!本当に!!あぁわかったぞ御千琉(ミチル)だろ!?」 「ピンポーン大正解!」 名前が当たって嬉しかったのだろうか、御千琉は視界を奪っていた手を空高く突き上げピース。そしてもう片手を腰に手を当てて「ハッハッハ」と大きく笑っている。 俺はその場に倒れることしかできないのだが… 千羽御千琉(センバミチル)17歳。 幼なじみの女子高校生、クラスは違えど昔からの付き合いで仲はいい…はず。 髪の色はブラウン、身長は165cm俺よりも少し低いくらいだな。
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