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なんで、西條の唇の潤いの感じが分かるんだ?
なんで、俺の口が塞がってるんだ?
「‥‥‥ご、ごめん。乃斗ピョン」
長時間に感じたけど、恐らく時間にして数秒。
ようやく俺と西條は体を離す。
「あのさ。こんな時に言うのもあれだけどさ。私、ファーストキスだった訳さ。そ、それじゃ」
顔を真っ赤にしながら、身を翻して走り去る西條。
そんな事を言われても、俺はどうしたらいいんだ?
ここ2日間の異常さはなんなんだよ。
早姫姉との絡みだけでも凄かったのに、西條とまでなんて。
もしかしてこれが巷で言うモテ期ってやつなのか?
「いやいや。早姫姉はともかく、西條のは事故だったんだ」
この後どうやって西條と接すればいいんだよ。
それより、西條にどんな風に謝ろうか。
人生において大切なファーストキスを奪っちゃうなんて。
しかも事故でなんて‥‥‥、本当にどうすれば。
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