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気が付くとその大きなトラックは私の前からいなくなっており、積もった雪の上に座り込んでいた。
通りは暗く、私以外の人は見えなかった。
重い腰を上げ、立ち上がる。
そんな時、遠くの方に小さな光が見え、妻と我が子の声が聞こえてきた。
私はその光へと走っていった。
しかし、そこには何もなかった。
私は家へと歩いていった。
かつて妻と我が子が私の帰りを待っていた明るいあの家へ。
しかし今はもう、誰もいない。
家へ着き、中へと入っていく。
今日はいつもより冷える。
雨戸を閉めるために外へ出た。
庭にも多くの雪が積もっている。
そんな中、真っ白な庭に一輪の黄色い花を見つけた。
私はその場にしゃがみこみ、その花をただただ漠然と眺めていた...。
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