憂鬱なクリスマス

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*** 「ねぇねぇ、俺とどっか行かない? 」 「せっかくのクリスマスなんだし、飲みに行こうよ! 」 「レナちゃんはどっか行きたい所ある? 」  ――うざい。  しつこいし、眠いし、キモいし、イラつくし。  さっきから誘ってくるこの男誰よ。  ……ていうか、何で私こんな男と歩いてるわけ?   ぼんやりとする頭を、ゆっくりと回転させる。  ……そうか。駅でナンパされてあまりにもしつこいから名前教えたら、ずっと付いてきてるんだっけ。  辺りは幸せ一色になる今日。  本当なら私は親友と会う予定だった。  他愛もない愚痴をこぼしながら、美味しい料理にケーキにシャンパン。  本来ならば、今頃ガールズトークを楽しんでいる予定だった。  ……なのに。 「……ったく、カリナったら」 「え? なんか言った? 」  ……ウザイ。  ニヤニヤしながら話しかけんな、バカ。 .
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