第1章・駅。。

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・・・この男、安田孝明。 国内でも有数のグループ会社に勤める言わばエリートサラリーマンである。 安田は今日、出張で地方のN県のS町へ来ていた。 駅を出ると、駅前らしくロータリーやバス乗り場はあるものの、のどかな田園風景。 「なんもねぇとこだなぁ・・・」 安田はつぶやいた。 時間を確認しようとすると、携帯は圏外。 安田はため息を一つ吐くと、目的地へ向かって歩き始めた。 ・ ・ ・ 用事を済ませた安田は、タクシーを呼んでもらい、駅へ戻ってきた。 駅の待合室で待つこと20分、時刻表では乗る予定の列車がそろそろ来るはずだった。 安田が、改札を通ってホームに入ると、構内アナウンスが聞こえる。
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