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男の声と同時に、玄関の暗がりからギイ、とドアが軋む音がした。
川 ゚ -゚)「……鍵はかけたままのはずだぞ」
(;^⑪^)「そ、それが兄者さんは今日管理人さんから鍵を借りてるんですお……」
( ´_ゝ`)「鍵ごときどうとでもなるってことさ」
ゴテゴテと飾りのついた黒いマントを揺らして現れたのは、こめかみから角を生やした兄者であった。
川 ゚ -゚)「貴様……!去年はあれほど魔女っ子魔女っ子と言っていたくせに……!」
( ´_ゝ`)「フフ……イケメン故に女装も似合ってしまう俺はイケメン装束を着ることでイケメン度をさらに上げられるということに気が付いたのさ!」
(;^⑪^)「ぼ、僕には迷いなく猪八戒装束を渡したくせに……!」
( ´_ゝ`)「……“ブー”は?」
(;^⑪^)「ひえええなんか兄者さん相手なのにムカムカと胃が……!くく悔しいブー!!」
( ´_ゝ`)「ははははカイザーと呼びたまえ!!」
川 ゚ -゚)(なんだこの茶番)
( ´_ゝ`)9m「――さてクー!お前にも俺に言うことを聞いてもらうぞ!」
勢いよく指を突きつけ歩み寄るカイザーを前にして、クーは最早絶体絶命に思われた。だらんと左腕を垂らして、俯いた。
川 ゚ -゚)「……ルールに無いとはいえウイングボードまで持ち出して……、お前は本気なんだな…………」
……が。
川 ゚ -゚)「ぬるい」
(;´_ゝ`)「はっ?」
川 ゚ー゚)「だからお前はハツカネズミなんだよ」
にっこり。綺麗に笑ったかと思うと、クーは徐に懐から取り出したスプレー缶を兄者の顔に吹き付けた。
(;´_ゝ`)「こ、これは……!ぐ、ぐああああああああああああああ!!!!」
途端、カイザーは床をのたうち回り、目を押さえ込んだ。
川 ゚ -゚)「クーさん特製唐辛子汁だ。タッチはまだだったよな?カイザー」
(; _ゝ )「目がああああああわ、私の……目があああああああ!!」
川 ゚ -゚)「キング乙。ブーン、行くぞ」
(;^⑪^)「は、はいですブー!」
川 ゚ -゚)「……もうその鼻は取ってくれ」
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