1*ツツモタセ

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俺はさりげなく それをかわして、 もい一度カーテンの外を そっと覗き見した。 向かいの事務所には もう涼介の姿が無かった。 客は窓際に 突っ立ったままの 俺の後ろに回り 俺の体を抱きしめた。 外の世界は冬の 厳しい風が吹いていて、 近くのゴミ捨て場から 舞い上がった紙くずが もともときれいじゃない 街並みをさらに汚していた。 窓のすきまから 空気が流れ込み、 俺と客の間に 冷たい1本の筋を作って すぐに部屋中に広がった。 .
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