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とりあえず、用意されてた馬車に乗る。 居るのは俺とさっきの踊り子だけ。馬車は魔力で動いてるから運転席は無人だ。 準備は仮にも皇子だから荷物とお金はしっかりしてもらったらしい。 「それで‥慧くんだっけ。どこらへんまで知ってんの?」 「ん?」 「否、だから反逆者の事とか居る地域とか‥一応なんか分かる範囲でさ」 「いんや、なんも知らねえ。」 とろんとした瞳のまま小さく欠伸をして言った。 「は、い?」 「今から行くのはペガサス」 ペガサス‥ヤハウェの事だろう。 ヤハウェは神の御心を中心とする信仰の深い町で慧くんが言った通りペガサスと白魔法が有名 ちなみにヤハウェは5つの町の中でも一番中立してる ある意味他の町とも関わりが無いはずだ。 「なんでヤハウェ?」 「旬が居るから。」 「旬?」 「行けば分かるから。」 慧くんは眠いらしく、こてんと横になってしまった。 「旬って誰。」 反逆者の名前だろうか、 「‥そんなわけ無いよな。慧くんが知ってるわけ無いし。」 馬車は俺の独り言をもっと寂しくさせた。  
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