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「いやいやいやいや、むりむりむりむりむりむり。」 「うっせぇよ。」 もう一度、言おう。 ニョルミルはデカい。 円錐形に造られてるこの建物は一階は一般人の為のミサをする場所になっていて、二階には本来、行けなくなっている。 二階以降は大窓からペガサスが入る方法で関係者は入るらしい。 「そりゃあ、俺らペガサスには乗れないけど‥だからといって他の道が‥。」 「ここしか無いから。」 目の前にあるのは細い木造の階段。 ニョルミルの外側の壁にそって造られている。 乗るとミシミシと音がなり、腐りかけているのが俺が見ても分かる。 これが、唯一の道らしい。 「慧くん、少し待って。心の準備が‥。」 「早く行けよ。」 身体が前に跳んだのが分かった。 「うわっ!」 とんとん拍子で足が前にでる。 ミシミシと鳴る木の板の上を歩いてく。 「うわわわわっ、ちょ、まっ!おちっ、」  
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