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『もう、一生一人なんだぁ~』
兄さんと別れた日、俺におぶられながらそう泣きじゃくったあなた。
今、口付けながら流しているこの涙は、あの時とは違う意味だよね?
自惚れていいよね?
「好きだよ、杏奈さん。……愛してる」
何度も何度も囁いた。
何年も想い続けてきたあなたに、俺がどれだけ焦がれていたか伝わるように。
「アタシのが、絶対……好きだもん」
なのにそんな風に言うから、俺はもっともっとあなたを好きになるんだ。
〈―おまけ―終〉
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