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灯くんの顔はそっぽを向いた。
自分の気持ちを伝えるのもダメなんだ……
灯くんにも、なんて贅沢は言わない。
ただ、アタシの思いを知って欲しかっただけなのに。それすらも止められて行き場ない感情が突き抜けて、鼻の奥がツンとした。
こんなことで泣くもんか。
「ユキ」
この時のアタシは、涙を堪えていたから、ものすごくぶっさいくだったと思う。
だって、灯くんが困ったように笑っていたから。
「俺、心臓が破裂しそう」
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