藤枝さんチの灯くん

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クラクラする。 これは熱のせい?それとも…… 「……ユキが好きだって」 灯くんの、せい。 言葉が出てこない。 出したら、この夢のような時間が終わってしまいそうで。 「大好きだって、叫んでたのに……」 そして、視界が遮られた。 ロマンチックな感じじゃなくて、灯くんの手で。 「気づけ、馬鹿」 「灯く……」 前言撤回。 やっぱりロマンチックだったみたい。 唇に触れる温もりに言葉が吸い込まれた。 たまには熱を出すのも悪くないかもしれない。
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