藤枝さんチの灯くん

21/21
4313人が本棚に入れています
本棚に追加
/201ページ
この前は熱で倒れたけど、今は興奮で倒れそう。 このまま死んだらどうしよう。 死因が興奮とか恥ずかしすぎて、あの世でも冷静じゃいられないよ! 「……ユキ」 テンパるアタシの耳に、いつもと同じ灯くんの声が届いたと思ったら、 「……っ!!」 頬っぺたにちゅーされた。 「好きだよ」 布団からひょっこり顔を出した、寝癖つきのイケメン王子。 ちくしょう、いつもと違うじゃないか。でも、かっこいい。 「知ってるよ!」 アタシだってやられっぱなしじゃない。 灯くんの頬っぺたに仕返し。 不意打ちに真っ赤になる灯くんに抱きついた。 アタシと灯くんは小さな頃から一緒。 これからも、ずっと一緒。  〈藤枝さんチの灯くん・終〉
/201ページ

最初のコメントを投稿しよう!