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「和樹くん?」
今度は俺が腕を引く番。
突然の行動に目を丸くする春海を目当てのUFOキャッチャーまで連れて行く。
「取ってあげるよ。どれがいい?」
俺の言葉を聞けば、おもちゃを眺める子供のように目を輝かせて真剣に選び始めた。
彼女とならこんなことすら楽しい。
君が俺のものならもっと楽しいだろう。
このまま、奪えたら……
「和樹くん? 大丈夫?」
春海の声に我に返った。
「あ、うん。大丈夫。決まった?」
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