第2話.遠き異世界

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「ふん…謝るだけで済むと思っているのか!!」 「そうだ!尊皇攘夷派の我等に怪我をさせるとは、貴様許さんぞっ!」 「え…?怪我って……」 私は顔を上げて、ぶつかった二人を見る。 二人とも左に刀を差し、髷をしている。 江戸時代の侍みたいだな…、と思った。 同時に、“尊皇攘夷派”という言葉に疑問が浮かぶ。 …でも…どこも怪我をしているようには見えない。 私はまた、怒鳴られるかもしれないと思いながらも、ぼそりと呟いた。 「どこも怪我してないように見えますけど‥‥」 その呟きが聞こえたのか、二人は一瞬呆然としたが、顔を真っ赤に染め上げわなわなと震え出した。 (しまった…!) 後悔しても遅い。 侍の格好をした二人は刀に手をかけ、あまつさえ抜いたのだ。 「ひぃっ!?」 「我等が嘘を申していると思うのか!?」 「だ…だって、」 「可笑しな格好と、不思議な色の瞳をしているが、貴様……異人だな?」 「へ?」 異人? なんだろ、それ? .
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