第2話.遠き異世界

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必死にそう叫ぶも、侍の二人は聞く耳持たず。 ニヤニヤ笑いのまま、とうとう一人が刀を振り上げる。 キラリッと月に反射する刃。 (いやぁぁっ!!!) 両腕で顔を守るように交差する。 …その時。 ――ガキィィ…ィン! 「……こんな町中で、随分と危ないことをするな?」 「…なっ!?」 「…にっ…!?」 何かがぶつかり合った音が響き、少し低めの男の人の声が届いた。 続いて侍二人の驚いた声。 私は気になって、恐る恐る両腕の隙間から、目を開けてみる。 「……ほえ?」 バサリッと何かが目の前を覆っていた。 何だろうと両腕を退かし、よく見ると藍色の羽織だった。 「おい」 「……」 「…チッ……おい、後ろのお前」 「…は!はい!」 藍色の羽織を着た人が、前を向いたまま私に話し掛けていた。 .
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