第1話.鈴の誘(いざな)い

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  「だぁかぁらぁ~!本当に本当なんだってば!」 「あ~~、はいはい。もう、耳にタコだよ」 「夢を見る内容が毎日同じなんて、変だよね?」 「それって、たんに君(きみ)がそう思ってるだけなんじゃないの?」 「むぅ…」 男の子は意地悪く口端を少し上げ、目を細めて笑う。 私はそんな彼の隣りを膨れっ面で歩く。 朝からおはようございます。 私こと、蓮水 翼(はすみ つばさ)。 15歳の高校一年生。 肩より下の茶色のストレートを頭の高い位置でポニーテール、蒼緑(あおみどり)の瞳の普通の女の子です。 春が来て、2週間前に入学式を終わらせた私は今、幼なじみの男の子と登校してます。 幼なじみの名前は、沖田 那岐(おきた なぎ)。 彼も15歳で、漆黒のちょっと長い髪に、翡翠の瞳をしている。 男の子にしては美形で、背が高いから女の子に人気がある。 .
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