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信人を抱き上げ、部屋を出る飯塚先生。
風間先生は、その様子を笑いながら見ていた。
「まったく…世話のやけるやつだな。
博哉、じゃ、今から汗をかいて体調を治すか」
「はい、先生」
博哉の熱は、風間先生が上げさせた熱だったのだ。
一方、飯塚先生は、車で信人を自宅まで送ったところだった。
信人の家は、夜にならないと親が帰って来ないのだ。
「ほら、信人、大丈夫か?」
「ん…先生。中まで運んでぇ…動けない…」
「わかった。お邪魔します」
信人を抱き上げ、2階にある彼の部屋まで運ぶ。
そして、ベッドに寝かせた。
信人の様子を見て、とにかく寝かせないと…と思い
先生が、くるりと背を向けた時だった。
「待って…先生、行かないで…」
信人の泣きそうな声。
先生は、再び信人の方を向いた。
すると、信人は必死に制服を脱ごうとしている。
「先生…からだ…」
「信人!?体が、どうした?」
「…なんとかして…先生の…ほしい」
「!!」
先生は、ビックリした。だが、それは望んでいた事でもあるのだ。
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