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その言葉に、信人は驚く。博哉にフラれてしまった今、誰かと、付き合う気はしなかったからだ。
「真貴さん…ごめんなさい。オレ今は…」
すると、真貴は信人の左肩に手を置いた。
「ああ、わかってる。いきなりじゃな。でも…考えてみてくれないか?」
真貴の真剣な眼差しに、思わず信人はうなずいてしまった。
「わかりました。近いうちに返事します」
「ああ、頼む」
そう言うと、真貴は去っていった。
信人は、小さくため息をつく。
まさか、今度は、自分が告白されるなんて。
しかも相手は、以前、付き合っていた先輩。
「…どうするかな。真貴さんは悪い人じゃないけどな。あ、でも…真貴さんと付き合ったら、飯塚先生は近づかなくなるかも」
そんな事を考え、信人は自分の教室に戻った。
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