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仕事が入ると
サイレン着信音のドライバーと二人きり…
ホテルまでの数十分ですら嫌だった。
何ていうか
とにかくウザい!
それにしても
コイツの電話は
しょっちゅう鳴る。
やっぱり
…サイレンの音。
ある日の朝。
その日の出勤は
新人の女の子カナちゃんと
私だけだった。
カナちゃんは昼間だけの出勤。
カナちゃんとは
これまでに数回会っていたからお互い知っている。
カナちゃんの初出勤が今日だった。
ラストまで出るのは
私だけだったのも有り
私の待機場でもある自宅アパートで待機兼講習会のような事をするとオーナーに言われ
カナちゃんとオーナーが訪れるのかと思いきや…
ピンポーン♪
インターホンが鳴った。
「はーい!開いてるよ~」
「お邪魔します」
カナちゃんの声がした。
玄関に出迎えに行くと
カナちゃん
と…
着信音サイレンドライバー!!!!!
は?
何で?????
フリーズしている私に
カナちゃんが
「マリアさん大丈夫?」
と声をかけてきた。
「あ、ごめんごめん~!考え事してた~!アハハー!あがっていいよ~」
何でサイレンお前がいるんだよ!
・・・・・
ってなったじゃねーか!
「どうしよう~…緊張する」
そればかり連発のカナちゃんに私は
「大丈夫だよ!あたしも最初はそうだったけど、1回経験したら慣れたよ(笑)」
カナちゃんと二人で仕事の話をしている横で
サイレン着信音ドライバーは
タバコを吸っていた。
少ししてから
恒例の(笑)
サイレン着信音が鳴り
リビングから出て行った。
女か?
そう思いながらカナちゃんを見るとカナちゃんはビックリしている。
「すごい着信音…」
カナちゃんは言った。
「アハハー!マジでねぇ」
私は笑いながら言った。
少ししてからオーナーが来た。講習会…
と言うより
雑談会…笑
そしてオーナーが
「この人はドライバーの山中君」
とサイレン着信音を紹介してきた。
山中って名前だったのか…。
サイレン山中だな!
話を聞けばサイレン山中は私より学年が一つ下。
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