2、3、4……

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  ――猫田の報告が部室に淡々と響く。 「……というわけでぇ。 昨日、宵月きららさんが放課後に立ち寄ったのはその場所だけなわけっス。 念のためそこでも聞き込みしたんスけど、裏がとれました。 背後関係に関しては先の報告通りで間違いないかと」 「ご苦労。上出来だ」 「あぐっ!……うめえ……」 よくできた場合には褒美を与え、しっかり褒める。 それがしつけのコツであり……催眠術の応用でもある。 僕は猫田の口にうめぇ棒を突っ込むと、しばし拳を額に当てて思案した。 猫田が本日報告してきたのは、昨日放課後から宵月きららがどう動いたかの調査。 抜かりの無い僕が、前もって猫田に命じていたものだ。 そして……意外と優秀な猫田は彼女の友人にまで聞き込みをして、宵月さんのプライベートな事情すら探り出してきた。 「でもなんで調査なんか……それに、今日もするんスかぁ? 流石に連日は嫌なんスけど」 「いや、もうその必要はない。 ――出かける準備をしようか」 僕のその言葉に「え……」と猫田は猫のような目を大きくする。 「じゃ、じゃあ師匠……?」 うむ、と僕は頷いた。 そして高らかに宣言する―― 「謎は、わりと解けた!」 しかし猫田は少しがっかりした顔をした。 「わりとって……」  
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