2、3、4……

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  「愚か者。 人様の事情の全てが解けた、なんていうのは知ったかぶりの傲慢だ。 そんな生意気な口をきく高校生男子がいたらビンタしてやりたい」 「その発言……ミステリー好きな方々から非難がきそうっスね……」 「知らん。催眠術師は探偵とは違う」 そう、催眠術師はダラダラと推理なんてしない。 分からない事は無理にでも分かった事にすればいいのだ。 「で……どこに出かけるんスか?」 「そんなものは決まってる。 さっき猫田が報告してくれた場所さ。 ここ最近毎日宵月さんはそこに通っているんだろう?」 「え……はい、まぁ……」 「それと――」 「?」 「猫田が演劇部に行く時にいつも持ってる例のポーチ。 あれも持ってきてくれ」 僕の指示に猫田は色々と?マークを頭に浮かべていたようだったが……それでも「うぃっス」といつものように返事した。 そして僕も椅子から立ち上がる。 ――瞬間――胸に強い痛みが走った。 昨晩……宵月さんに触った時に黒い剣が刺さった辺り……。 『――それ。そのままにしておいたら、マズいですわよ。 できるだけ早くなんとかしないと――』 ああ……そんな事をあのメアとかいう角女が言ってたっけな。 朝起きて確認してみたら案の定真っ黒なアザになっていた。  
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