第一章 第一話 始まりの村

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なぜ、装備を知っているか。 気づいたきっかけはこの村の名前、そして地理。 ケータがいた世界でやりつくしたゲームの世界の中だったからだ。 最初はもちろん戸惑ったどころか、泣いた。 本来ならすぐにでも出ていくはずの村。 だが、戸惑いも含め、いきなり旅、と言われてもピンとこないケータは薬草を取って売っては暮らしていた。 それらの知識はネリーに教わっていた。 (はぁ……またドゥルーさんにお世話になるか……) ケータは内心ため息を吐くと、ドゥルーの後をついていく。 何度も言うが、この村は裕福などではない。 男一人をいつまでも養えるわけがない、そう考えるとケータは肩を落とすしかなかった。 しかし、背にはらは変えられないケータはまたドゥルーの宿屋に泊まるのであった。
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