不思議な人物

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ただの馬鹿か…それとも冗談を言って近寄ってくるタイプか。 悩んだ末、とにかく返事をしようと書き込む。 《いいですよ。どんな相談ですか?>>名無しさん》 5分くらいして返事がくる。 《ここでは少々…。実際に会って相談にのって頂けませんか?>>夢さん》 「なんだ、やっぱり相談を理由に会う…かあ。古典的すぎる」 回りくどい人って苦手だな。しかも偽名さえも名乗らないし、歳も言わない。 怪し過ぎる。 でもほんのちょっぴりの好奇心。 《いいですよ。じゃあミニメール下さい。>>名無しさん》 馬鹿な自分。 それからミニメールがすぐに来て、会う日や時間について話し合った。 会うのは明日の日曜日。 夜9時に○○駅前の噴水前で待ち合わせ。 それぞれの服装を写メで交換した。 彼は休日にも関わらずスーツらしく、黒いスーツの写真を送ってきた。 サラリーマンか何かなのだろうか…… それに、最後まで彼は名乗らなかった。そもそも男なのかさえ分からない。 会ってみて怪しかったら逃げてこよう。 私はそう決心した。
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