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驚くこともない。
慣れって本当に怖いものだ。
《でしたら3万円になります。詳しくはミニメールにて詳細を送りますので、条件を呑んで下さるようでしたらミニメール下さい>>田中さん》
ほっと一息ついてケータイを閉じる。
ちょうど教室に教師が入ってきたので続きは後。
今のが、
私の誰にも言えない部分。
誰ひとりとして知るものはいない。
お金の為。
そればかりしか私の頭にはなかった。
だから合コンも断る。
合コンはなんだかんだお金がかかるし…
万が一私に好きな人ができてしまったら商売どころではなくなってしまうから。
田中、という男からひたすら連絡を待った。
3万円で断ったらろくな男じゃないだろう。
今では学生で最後までだと5万円ほど。
高校生のところを大学生として偽っているのだ、
だから2万円も引いて3万円。
十分に安い。
教師に見つからないようケータイに目を通すと、『ミニメールを受信しました』の文字。
…………よし、
ひとまずクリアだ。
期待通り3万円で条件を呑むという内容。
これでお金が手に入る。
だけど………
同時に全身が震えた。
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