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「いいですよ。
鈴木さんが悪いんじゃありませんから。」
謝られる事で、忘れようとしているのをかえって思い起こしてしまうと最初は断った。
真生は気持ちだけで十分だと引き下がってもらおうとしたが、待ちきれなくなった鈴木は部屋に無断で飛び込む。
「兄さんから全部聞いた。
俺の我が儘で辛い思いさせて本当にごめんっ。」
土下座しかねない勢いで頭を下げるも、一向に返事は返ってこない。
勝手に出てきた鈴木を見下ろす伊東の視線が突き刺さり、室内はしんと静まり返った。
しかし真生が顔を上げるよう頼み、重苦しい沈黙を払拭する。
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