1500人が本棚に入れています
本棚に追加
ゆっくり上げた鈴木の瞳へ、困ったように眉を下げる笑顔が映り込んだ。
「謝るなら普通にしてくれた方が嬉しいです。
そんな顔いつもの鈴木さんらしくないですよ。」
真生の言葉が、彼に自然と安堵の笑みを浮かばせる。
鈴木が伊東に聞いたのは、あの夜起こった惨劇だけだ。
当初の目的は達成され、横から違う話題が繰り出される。
「そういえば、医者へ行くのを嫌がっているそうだね。
皆心配しているよ。」
ついでとばかりに、伊東は近藤を筆頭として幹部連中がぼやいている疑問もぶつけてみた。
鈴木は顔を隣へ移し、何の話か流れを窺う。
最初のコメントを投稿しよう!