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「今日は何も供えねぇ。 その代わりあんたにいの一番で教えてやるよ。」 立ち上がって真生の肩を引き寄せ、二人は山南の前に並ぶ。 子供が出来た事を自慢気に話す歳三は、近々祝言もやると意気込んだ。 真生が頬を染めながら俯いている間にひとしきりつくと、息つく暇も無く屯所へ舞い戻る。 局長室に直行するが、伊東もいた為歳三の表情は一変して満面の無愛想と化した。 しかし真生は普通に頭を下げ、隣と真逆の笑顔が浮かぶ。 「二人が一緒って事は、私は良い時にお邪魔したみたいだね。」 近藤は慌てて二人を招き入れ、歳三に来訪の理由を聞いた。
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