1人が本棚に入れています
本棚に追加
オレの名前は荒瀬乱丸。今年で高校1年。どこにでもいるような普通の人間だ。
ただ一点をのぞいては…。
「乱丸~起きなさいよ~」
母さんの声がする。外はまだ日が昇り始めて間もないようだ。斜めにオレの部屋である和室の障子の隙間から漏れる光がオレの顔を照らす。軽く唸りながら枕元の目覚まし時計の文字盤を睨む。5時15分…これが現在の時刻である。ものごころがつく頃からオレの起床時間はこの時刻だ。オレは布団から起き上がると盛大なあくびと共に伸びをした。
「若ぁ!」
オレの部屋の戸が勢いよく開く。
「おはようございます!」
このうるさいのは、堂島剛、オレとは同い年で、「荒瀬組」の組員で「異能者」。えっ?あ、言ってなかったっけ?オレの家の家業はまぁ、短く言えば政府や人々からの依頼で人を消す仕事。殺すってことだ。代々オレの家系がその、なんつーか…荒瀬組の総大将をつぐことになってる。荒瀬組っていうのは異能者の集まりってところだ。あ、あと異能者っていうのは特殊な力を持つ人のことをいう。特殊な力ってのは特定の物質を操ることとか、まぁ色々だ。
はぁ、疲れた…説明はきついぜ…文字数使うし…あ~きつい…。
話を戻そう。
堂島剛の声は朝早くから聞く音量じゃない。
「朝修行の時間です!」
「…わかったよ…」
オレは修行用の胴着に着替えると自分の部屋をでた。
最初のコメントを投稿しよう!